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日商簿記3級 過去問(第114回) 第1問 小問1 [過去問]

<解答>

商品券 150,000 / 他店商品券 120,000
               現金     30,000

<解説>

本問のポイントは、勘定名の意味するところを知っておく点にある。

商品券    → 当店が振出したもの。負債。
他店商品券 → 他店が振り出したもの。資産。

『商品券』という名前からすると、”資産”と勘違いしそうだが、”負債”である。
後日、その商品券と引き換えに、商品を渡す債務を負うので、負債なのである。
間違いやすいので、意識して、覚えておく必要がある。

一方、『他店商品券』は、その商品券を使って、他店で商品と引き換えてもらえる権利だから、
”資産”である。『他店』が、勘定名の最初につくのを、覚えておく。

なお当店が、本問以前にした仕訳は次のとおりである。

①当店が商品券を発行した時
現金 150,000 / 商品券 150,000

②他店発行の商品券を受け取った時
他店商品券 120,000 / 現金 120,000

(注)分かり易くするため、『現金』勘定を用いた。別の勘定名も、当然ありうる。



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日商簿記3級 過去問(第113回) 第1問 小問5 [過去問]

<解答>

旅費交通費 30,000 / 小口現金 132,000
消耗品費   89,000
雑費     13,000

小口現金 132,000 / 当座預金 132,000

<解説>

定額資金前渡制(インプレスト・システム)の流れを簡単に示すと、次のようになる。

①会計係が、小口現金係に、資金を渡す。
②小口現金係が、資金を、消耗品の購入などに使う。
③小口現金係は、一定期間後、まとめて会計係に報告する。
④会計係が、まとめて仕訳する。
⑤会計係が、小口現金係に、資金を補給する。

ここでのポイントは、『仕訳をするのは会計係であって、小口現金係ではない』
という点である。小口現金係は、資金を利用した時に、小口現金出納帳に書き込んでおく。
それをまとめて、会計係に報告して、会計係がまとめて仕訳をするのである。
このような仕組みを導入している理由は、少額の取引について、その都度、会計係が小口現金係に
資金を渡し、仕訳をしたのでは、手間だからである。

本問では、上記の④と⑤の段階の仕訳が聞かれている。

④会計係が、まとめて仕訳する。
旅費交通費 30,000 / 小口現金 132,000
消耗品費   89,000
雑費     13,000

⑤会計係が、小口現金係に、資金を補充する。
小口現金 132,000 / 当座預金 132,000

以上である。


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日商簿記3級 過去問(第113回) 第1問 小問4 [過去問]

<解答>

買掛金 400,000 / 仕入 400,000 


<解説>

商品を返品した場合は、仕入時と逆の仕訳をすれば良い。

まず、仕入時の仕訳を書いてみると、次のようになる。
(金額は、60個×@20,000円=1,200,000円 と計算)

仕入 1,200,000 / 買掛金 1,200,000


このうち、3分の1を返品したのだから、返品時の反対仕訳は、次のようになる。
(金額は、1,200,000÷3=400,000円)

買掛金 400,000 / 仕入 400,000



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日商簿記3級 過去問(第113回) 第1問 小問3 [過去問]

<解答>

備品    300,000  / 当座預金 135,000
消耗品費  35,000     未払金   200,000

<解説>

消耗品の購入時にする仕訳には、次の2つの方法がある。

①『消耗品費』勘定で処理する方法 (費用計上する方法)
②『消耗品』勘定で処理する方法 (資産計上する方法)

問題文に列挙されている勘定を見ると、『消耗品費』はあるが、
『消耗品』はない。よって、①『消耗品費』勘定で処理する方法だと分かる。


それから、備品や消耗品の購入は、通常の商品売買取引ではないため、
『未払金』で処理する。『買掛金』ではないので注意。



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日商簿記3級 過去問(第113回) 第1問 小問2 [過去問]

<解答>

従業員立替金 350,000 / 当座預金 350,000

<解説>
本来ならば、従業員が支払うべき保険料を、会社が一時的に立替えて支払ったので、
『従業員立替金』(資産)勘定を用いる。
この点について、テキストなどでは、『立替金』が用いられている事が多いが、
問題文には列挙されておらず、使えない点に注意。
また、問題文には、『支払保険料』(費用)があるが、これは、会社が負担する場合に使う
ものである。

なお、給料日には、次のような仕訳を行う。

給料 3,800,000 / 従業員立替金   350,000
              ○○○        3,450,000   

※ 『○○○』には、現金などの勘定が入る。



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日商簿記3級 過去問(第113回) 第1問 小問1 [過去問]

<解答>

買掛金 80,000 / 支払手形 80,000

<解説>

為替手形の『引受』とは、満期に、手形の所持人に対して、手形金額を支払いますよと
約束することである。よって、支払手形勘定を増加させる。

また、手形金を支払うことを約束した代わりに、山口商店に対する買掛金(商品代金の未払分)
をちゃらにしてもらったので、買掛金勘定を減少させる。

為替手形の仕組みが分かってる人には、簡単である。


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日商簿記3級 過去問(第112回) 第4問  [過去問]

<解説>

まず、問題用紙を見ると、①入金伝票、②出金伝票、③振替伝票の3種類
しかないので、『三伝票制』であると、あたりをつける。

『三伝票制』では、
入金取引      → 入金伝票
出金取引      → 出金伝票
それ以外の取引  → 振替伝票
に記入する。

ここでのチェックポイントは、1つの取引が複数の伝票に関係する場合、
①いったん、すべて掛取引とみなして記入する方法(いったん、すべて売掛金または未収金として処理)
②単純に分解して記入する方法
の2種類があるということである。

次に、問題文の取引について、普通に仕訳をしてみる。

(1) 現金  60,000  /  備品         100,000
   未収金 90,000     固定資産売却益   50,000

ここでのポイントは、『売掛金』ではなく、『未収金』を使う点である。
備品の売却は、通常の商品売買取引ではないので、
『未収金』勘定を使うのである。

また、備品は、自ら使用することを目的とした固定資産である。
よって、その売却益は、『固定資産売却益』勘定を用いる。


それから、解答用紙を見てみると、振替伝票の借方に150,000円が印字されてるので、
これは、①いったん、すべて掛取引とみなして記入する方法だなと、あたりをつける。

そうすると、上記の仕訳は、次のように変形して各伝票に記入されることになる。

*** 振替伝票 ******************************

未収金 150,000 / 備品          100,000
              固定資産売却益    50,000

*****************************************

*** 入金伝票 ******************************

現金   60,000  / 未収金 60,000

*****************************************


(2)も同様に、まず普通の仕訳をしてみると、

売上 70,000 / 現金    10,000
           売掛金   60,000

そして、解答用紙を見てみると、振替伝票に60,000円が印字されてるので、
これは、②単純に分解して記入する方法だなと、あたりをつける。

そうすると、上記の仕訳は、次のように変形して各伝票に記入されることになる。

*** 出金伝票 ****************************

売上 10,000 / 現金    10,000

***************************************

*** 振替伝票 ****************************

売上 60,000 / 売掛金  60,000

***************************************

以上である。



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日商簿記3級の合格率 [合格率]

日商簿記3級の合格率は、商工会議所が公開している。
近年のものを抜粋すると、次の表のようになる。

実施日 実受験者数(人) 合格者数(人) 合格率(%)
第123回 (H21.11.15) 108,429 53,728 49.6
第122 回 (H21.6.14) 107,000 44,087 41.2
第121回  (H21.2.22) 93,453 52,779 56.5
第120回  (H20.11.16) 103,333 41,509 40.2
第119回  (H20.6.8) 91,522 26,985 29.5
第118回  (H20.2.24) 83,112 31,749 38.2
第117回  (H19.11.18) 95,895 29,934 31.2
第116回  (H19.6.10) 85,872 36,501 42.5
第115回  (H19.2.25) 74,059 26,083 35.2
第114回  (H18.11.19) 93,890 42,428 45.2
第113回  (H18.6.11) 78,640 27,529 35.0
第112回  (H18.2.26) 80,570 37,407 46.4



受験者数を見ると、年々増加しているのが分かる。
この不況下で、皆さん就職に有利な資格を取ろうと努力されているのだろう。

また、合格率を見ると、易しい→難しい→易しい→難しい…というように、
振り子の論理があてはまっているようにも思える。
ただ、日商簿記3級は、問題の70%以上を正解すれば合格できる公平な資格試験である。
あまり合格率に惑わされずに、地道に基礎力を付けることが大事といえよう。




10日で合格るぞ!日商簿記 3級光速マスター問題集

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タグ:合格率

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日商簿記3級 過去問(第112回) 第3問 [過去問]

<解説>

(1月1日の貸借対照表)+(1月中の取引)=(1月31日の合計残高試算表)
である。
まずは、この仕組みを理解していることが大事である。

オーソドックスな解法は、
①1月中の取引について、仕訳をする。
②1月1日の貸借対照表に、①の仕訳を加算して、1月31日の合計残高試算表に記載する。
  (二重仕訳に注意)
というものである。


ここでは、合計試算表の、簡単な検算方法を紹介しておく。

・売上の貸方合計
問題文の(B)にある、一月中の売上高を合計する。
まとめて記載してくれているので、自分で書いた仕訳を合計するよりも早く計算できる。
注意点として、返品分28,000は引かないこと。これは、売上の減少要因なので、
売上の借方合計に記載される。
700,000+400,000+160,00=1,260,000

・売上の借方合計
問題文の(B)にある、一月中の返品分28,000。
これがそのまま記載される。簡単である。

・仕入の借方合計
問題文の(B)にある、一月中の仕入分を合計する。
注意点として、値引分16,000は引かないこと。これは、仕入の減少要因なので、
仕入の貸方合計に記入する。
470,000+280,000+195,000+120,000=1,065,000


・仕入の貸方合計
問題文の(B)にある、一月中の値引分16,000。
これがそのまま記載される。

・当座預金の借方合計
期首貸借対照表の600,000。
これと、問題文の(B)の一月中の当座預金預入れ合計、
400,000+500,000+200,000+150,000=1,250,000。
両者を足したものが記載される。
当座預金のような貸借対照表項目は、売上などの損益計算書項目とは違って、
期首貸借対照表の金額も加味する点に注意すること。
600,000+1,250,000=1,850,000

・当座預金の貸方合計
問題文の(B)の一月中の当座預金引出しを合計したもの。
280,000+380,000+120,000+50,000+12,000=842,000
これが記載される。

・現金の借方合計
一月中に現金の増加取引はないので、期首貸借対照表の金額250,000が、
そのまま記載される。

・現金の貸方合計
問題文の(B)の一月中の現金支払高の合計。
40,00+20,000+90,000=150,000

以上である。

(1月1日の貸借対照表)+(1月中の取引)=(1月31日の合計残高試算表)
この仕組みが分かっていれば、検算も容易にできるのである。







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