日商簿記3級 過去問(第114回) 第1問 小問4 [過去問]
<解答>
給料 2,750,000 / 従業員貸付金 500,000
受取利息 7,500
当座預金 2,242,500
<解説>
従業員に対する貸付は、問題文に列挙されている『従業員貸付金』勘定を使う。
単なる『貸付金』ではない。この点に注意すれば、後は簡単である。
念のため、各勘定の意味は、次のとおりである。
給料 → 費用
従業員貸付金 → 資産
受取利息 → 収益
当座預金 → 資産
また、当店が従業員に貸付をした時の仕訳は、次のとおりである。
従業員貸付金 500,000 / 現金 500,000
給料 2,750,000 / 従業員貸付金 500,000
受取利息 7,500
当座預金 2,242,500
<解説>
従業員に対する貸付は、問題文に列挙されている『従業員貸付金』勘定を使う。
単なる『貸付金』ではない。この点に注意すれば、後は簡単である。
念のため、各勘定の意味は、次のとおりである。
給料 → 費用
従業員貸付金 → 資産
受取利息 → 収益
当座預金 → 資産
また、当店が従業員に貸付をした時の仕訳は、次のとおりである。
従業員貸付金 500,000 / 現金 500,000
日商簿記3級 過去問(第114回) 第1問 小問3 [過去問]
<解答>
売上 102,000 / 売掛金 102,000
<解説>
『売上値引』や『売上返品』があった場合には、売上時と逆の仕訳を行う。
その際、それぞれの金額は、次のように計算する。
売上値引 = 1個あたりの値引額 × 値引対象数
売上返品 = 1個あたりの販売額 × 返品対象数
問題文には、@取得原価など、解答に不要なデータも紛れ込んでいるので、
ひっかからないように注意する。
①売上時
売掛金 660,000 / 売上 660,000
*この仕訳は、しなくてよい。理解のために示した。
②売上値引を承諾した時
(金額は、@1,200円×5ケース=6,000円と計算する)
売上 6,000 / 売掛金 6,000
③売上げたものが返品されて来た時
(金額は、@12,000円×8ケース=96,000円)
売上 96,000 / 売掛金 96,000
上記の②と③を合わせたものが、解答である。
売上 102,000 / 売掛金 102,000
売上 102,000 / 売掛金 102,000
<解説>
『売上値引』や『売上返品』があった場合には、売上時と逆の仕訳を行う。
その際、それぞれの金額は、次のように計算する。
売上値引 = 1個あたりの値引額 × 値引対象数
売上返品 = 1個あたりの販売額 × 返品対象数
問題文には、@取得原価など、解答に不要なデータも紛れ込んでいるので、
ひっかからないように注意する。
①売上時
売掛金 660,000 / 売上 660,000
*この仕訳は、しなくてよい。理解のために示した。
②売上値引を承諾した時
(金額は、@1,200円×5ケース=6,000円と計算する)
売上 6,000 / 売掛金 6,000
③売上げたものが返品されて来た時
(金額は、@12,000円×8ケース=96,000円)
売上 96,000 / 売掛金 96,000
上記の②と③を合わせたものが、解答である。
売上 102,000 / 売掛金 102,000
日商簿記3級 過去問(第114回) 第1問 小問2 [過去問]
<解答>
資本金 119,000 / 当座預金 245,000
保険料 126,000
<解説>
店主が、個人的な用事で、お店のお金を使った場合、
『資本金』または『引出金』勘定で処理する。
本問では、問題文を見ても、『引出金』勘定は見当たらないので、
『資本金』勘定で処理するのだなと、気づける。
それから、問題文で与えられたデータを、店主の個人的なものと、会社のものに分けると、
次のようである。
生命保険料 65,000円 → すべて店主の個人的なもの
火災保険料 180,000円 → このうち30%(54,000円)は、店主の個人的なもの
このうち70%(126,000円)は、会社のもの
よって、店主の個人的なもの 65,000+54,000=119,000円について、『資本金』(資本)を減少させる。
また、会社ための126,000円については、会社の費用として『保険料』(費用)で処理する。
資本金 119,000 / 当座預金 245,000
保険料 126,000
******************************************************
ちなみに、『引出金』勘定を用いた場合は、次のようになる。
引出金 119,000 / 当座預金 245,000
保険料 126,000
これは更に、決算時に次のような仕訳を行う。
資本金 119,000 / 引出金 119,000
よって、『資本金』と『引出金』のいずれの勘定を用いる方法でも、
最終的には、同じになるのが分かる。
******************************************************
資本金 119,000 / 当座預金 245,000
保険料 126,000
<解説>
店主が、個人的な用事で、お店のお金を使った場合、
『資本金』または『引出金』勘定で処理する。
本問では、問題文を見ても、『引出金』勘定は見当たらないので、
『資本金』勘定で処理するのだなと、気づける。
それから、問題文で与えられたデータを、店主の個人的なものと、会社のものに分けると、
次のようである。
生命保険料 65,000円 → すべて店主の個人的なもの
火災保険料 180,000円 → このうち30%(54,000円)は、店主の個人的なもの
このうち70%(126,000円)は、会社のもの
よって、店主の個人的なもの 65,000+54,000=119,000円について、『資本金』(資本)を減少させる。
また、会社ための126,000円については、会社の費用として『保険料』(費用)で処理する。
資本金 119,000 / 当座預金 245,000
保険料 126,000
******************************************************
ちなみに、『引出金』勘定を用いた場合は、次のようになる。
引出金 119,000 / 当座預金 245,000
保険料 126,000
これは更に、決算時に次のような仕訳を行う。
資本金 119,000 / 引出金 119,000
よって、『資本金』と『引出金』のいずれの勘定を用いる方法でも、
最終的には、同じになるのが分かる。
******************************************************
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日商簿記3級 過去問(第114回) 第1問 小問1 [過去問]
<解答>
商品券 150,000 / 他店商品券 120,000
現金 30,000
<解説>
本問のポイントは、勘定名の意味するところを知っておく点にある。
商品券 → 当店が振出したもの。負債。
他店商品券 → 他店が振り出したもの。資産。
『商品券』という名前からすると、”資産”と勘違いしそうだが、”負債”である。
後日、その商品券と引き換えに、商品を渡す債務を負うので、負債なのである。
間違いやすいので、意識して、覚えておく必要がある。
一方、『他店商品券』は、その商品券を使って、他店で商品と引き換えてもらえる権利だから、
”資産”である。『他店』が、勘定名の最初につくのを、覚えておく。
なお当店が、本問以前にした仕訳は次のとおりである。
①当店が商品券を発行した時
現金 150,000 / 商品券 150,000
②他店発行の商品券を受け取った時
他店商品券 120,000 / 現金 120,000
(注)分かり易くするため、『現金』勘定を用いた。別の勘定名も、当然ありうる。
商品券 150,000 / 他店商品券 120,000
現金 30,000
<解説>
本問のポイントは、勘定名の意味するところを知っておく点にある。
商品券 → 当店が振出したもの。負債。
他店商品券 → 他店が振り出したもの。資産。
『商品券』という名前からすると、”資産”と勘違いしそうだが、”負債”である。
後日、その商品券と引き換えに、商品を渡す債務を負うので、負債なのである。
間違いやすいので、意識して、覚えておく必要がある。
一方、『他店商品券』は、その商品券を使って、他店で商品と引き換えてもらえる権利だから、
”資産”である。『他店』が、勘定名の最初につくのを、覚えておく。
なお当店が、本問以前にした仕訳は次のとおりである。
①当店が商品券を発行した時
現金 150,000 / 商品券 150,000
②他店発行の商品券を受け取った時
他店商品券 120,000 / 現金 120,000
(注)分かり易くするため、『現金』勘定を用いた。別の勘定名も、当然ありうる。
日商簿記3級 過去問(第113回) 第1問 小問5 [過去問]
<解答>
旅費交通費 30,000 / 小口現金 132,000
消耗品費 89,000
雑費 13,000
小口現金 132,000 / 当座預金 132,000
<解説>
定額資金前渡制(インプレスト・システム)の流れを簡単に示すと、次のようになる。
①会計係が、小口現金係に、資金を渡す。
②小口現金係が、資金を、消耗品の購入などに使う。
③小口現金係は、一定期間後、まとめて会計係に報告する。
④会計係が、まとめて仕訳する。
⑤会計係が、小口現金係に、資金を補給する。
ここでのポイントは、『仕訳をするのは会計係であって、小口現金係ではない』
という点である。小口現金係は、資金を利用した時に、小口現金出納帳に書き込んでおく。
それをまとめて、会計係に報告して、会計係がまとめて仕訳をするのである。
このような仕組みを導入している理由は、少額の取引について、その都度、会計係が小口現金係に
資金を渡し、仕訳をしたのでは、手間だからである。
本問では、上記の④と⑤の段階の仕訳が聞かれている。
④会計係が、まとめて仕訳する。
旅費交通費 30,000 / 小口現金 132,000
消耗品費 89,000
雑費 13,000
⑤会計係が、小口現金係に、資金を補充する。
小口現金 132,000 / 当座預金 132,000
以上である。
旅費交通費 30,000 / 小口現金 132,000
消耗品費 89,000
雑費 13,000
小口現金 132,000 / 当座預金 132,000
<解説>
定額資金前渡制(インプレスト・システム)の流れを簡単に示すと、次のようになる。
①会計係が、小口現金係に、資金を渡す。
②小口現金係が、資金を、消耗品の購入などに使う。
③小口現金係は、一定期間後、まとめて会計係に報告する。
④会計係が、まとめて仕訳する。
⑤会計係が、小口現金係に、資金を補給する。
ここでのポイントは、『仕訳をするのは会計係であって、小口現金係ではない』
という点である。小口現金係は、資金を利用した時に、小口現金出納帳に書き込んでおく。
それをまとめて、会計係に報告して、会計係がまとめて仕訳をするのである。
このような仕組みを導入している理由は、少額の取引について、その都度、会計係が小口現金係に
資金を渡し、仕訳をしたのでは、手間だからである。
本問では、上記の④と⑤の段階の仕訳が聞かれている。
④会計係が、まとめて仕訳する。
旅費交通費 30,000 / 小口現金 132,000
消耗品費 89,000
雑費 13,000
⑤会計係が、小口現金係に、資金を補充する。
小口現金 132,000 / 当座預金 132,000
以上である。
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日商簿記3級 過去問(第113回) 第1問 小問4 [過去問]
日商簿記3級 過去問(第113回) 第1問 小問3 [過去問]
<解答>
備品 300,000 / 当座預金 135,000
消耗品費 35,000 未払金 200,000
<解説>
消耗品の購入時にする仕訳には、次の2つの方法がある。
①『消耗品費』勘定で処理する方法 (費用計上する方法)
②『消耗品』勘定で処理する方法 (資産計上する方法)
問題文に列挙されている勘定を見ると、『消耗品費』はあるが、
『消耗品』はない。よって、①『消耗品費』勘定で処理する方法だと分かる。
それから、備品や消耗品の購入は、通常の商品売買取引ではないため、
『未払金』で処理する。『買掛金』ではないので注意。
備品 300,000 / 当座預金 135,000
消耗品費 35,000 未払金 200,000
<解説>
消耗品の購入時にする仕訳には、次の2つの方法がある。
①『消耗品費』勘定で処理する方法 (費用計上する方法)
②『消耗品』勘定で処理する方法 (資産計上する方法)
問題文に列挙されている勘定を見ると、『消耗品費』はあるが、
『消耗品』はない。よって、①『消耗品費』勘定で処理する方法だと分かる。
それから、備品や消耗品の購入は、通常の商品売買取引ではないため、
『未払金』で処理する。『買掛金』ではないので注意。
日商簿記3級 過去問(第113回) 第1問 小問2 [過去問]
<解答>
従業員立替金 350,000 / 当座預金 350,000
<解説>
本来ならば、従業員が支払うべき保険料を、会社が一時的に立替えて支払ったので、
『従業員立替金』(資産)勘定を用いる。
この点について、テキストなどでは、『立替金』が用いられている事が多いが、
問題文には列挙されておらず、使えない点に注意。
また、問題文には、『支払保険料』(費用)があるが、これは、会社が負担する場合に使う
ものである。
なお、給料日には、次のような仕訳を行う。
給料 3,800,000 / 従業員立替金 350,000
○○○ 3,450,000
※ 『○○○』には、現金などの勘定が入る。
従業員立替金 350,000 / 当座預金 350,000
<解説>
本来ならば、従業員が支払うべき保険料を、会社が一時的に立替えて支払ったので、
『従業員立替金』(資産)勘定を用いる。
この点について、テキストなどでは、『立替金』が用いられている事が多いが、
問題文には列挙されておらず、使えない点に注意。
また、問題文には、『支払保険料』(費用)があるが、これは、会社が負担する場合に使う
ものである。
なお、給料日には、次のような仕訳を行う。
給料 3,800,000 / 従業員立替金 350,000
○○○ 3,450,000
※ 『○○○』には、現金などの勘定が入る。
日商簿記3級 過去問(第113回) 第1問 小問1 [過去問]
<解答>
買掛金 80,000 / 支払手形 80,000
<解説>
為替手形の『引受』とは、満期に、手形の所持人に対して、手形金額を支払いますよと
約束することである。よって、支払手形勘定を増加させる。
また、手形金を支払うことを約束した代わりに、山口商店に対する買掛金(商品代金の未払分)
をちゃらにしてもらったので、買掛金勘定を減少させる。
為替手形の仕組みが分かってる人には、簡単である。
買掛金 80,000 / 支払手形 80,000
<解説>
為替手形の『引受』とは、満期に、手形の所持人に対して、手形金額を支払いますよと
約束することである。よって、支払手形勘定を増加させる。
また、手形金を支払うことを約束した代わりに、山口商店に対する買掛金(商品代金の未払分)
をちゃらにしてもらったので、買掛金勘定を減少させる。
為替手形の仕組みが分かってる人には、簡単である。
手形・小切手の常識が面白いほどわかる本 基本編 (知りたいことがすぐわかる)
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日商簿記3級 過去問(第112回) 第4問 [過去問]
<解説>
まず、問題用紙を見ると、①入金伝票、②出金伝票、③振替伝票の3種類
しかないので、『三伝票制』であると、あたりをつける。
『三伝票制』では、
入金取引 → 入金伝票
出金取引 → 出金伝票
それ以外の取引 → 振替伝票
に記入する。
ここでのチェックポイントは、1つの取引が複数の伝票に関係する場合、
①いったん、すべて掛取引とみなして記入する方法(いったん、すべて売掛金または未収金として処理)
②単純に分解して記入する方法
の2種類があるということである。
次に、問題文の取引について、普通に仕訳をしてみる。
(1) 現金 60,000 / 備品 100,000
未収金 90,000 固定資産売却益 50,000
ここでのポイントは、『売掛金』ではなく、『未収金』を使う点である。
備品の売却は、通常の商品売買取引ではないので、
『未収金』勘定を使うのである。
また、備品は、自ら使用することを目的とした固定資産である。
よって、その売却益は、『固定資産売却益』勘定を用いる。
それから、解答用紙を見てみると、振替伝票の借方に150,000円が印字されてるので、
これは、①いったん、すべて掛取引とみなして記入する方法だなと、あたりをつける。
そうすると、上記の仕訳は、次のように変形して各伝票に記入されることになる。
*** 振替伝票 ******************************
未収金 150,000 / 備品 100,000
固定資産売却益 50,000
*****************************************
*** 入金伝票 ******************************
現金 60,000 / 未収金 60,000
*****************************************
(2)も同様に、まず普通の仕訳をしてみると、
売上 70,000 / 現金 10,000
売掛金 60,000
そして、解答用紙を見てみると、振替伝票に60,000円が印字されてるので、
これは、②単純に分解して記入する方法だなと、あたりをつける。
そうすると、上記の仕訳は、次のように変形して各伝票に記入されることになる。
*** 出金伝票 ****************************
売上 10,000 / 現金 10,000
***************************************
*** 振替伝票 ****************************
売上 60,000 / 売掛金 60,000
***************************************
以上である。
まず、問題用紙を見ると、①入金伝票、②出金伝票、③振替伝票の3種類
しかないので、『三伝票制』であると、あたりをつける。
『三伝票制』では、
入金取引 → 入金伝票
出金取引 → 出金伝票
それ以外の取引 → 振替伝票
に記入する。
ここでのチェックポイントは、1つの取引が複数の伝票に関係する場合、
①いったん、すべて掛取引とみなして記入する方法(いったん、すべて売掛金または未収金として処理)
②単純に分解して記入する方法
の2種類があるということである。
次に、問題文の取引について、普通に仕訳をしてみる。
(1) 現金 60,000 / 備品 100,000
未収金 90,000 固定資産売却益 50,000
ここでのポイントは、『売掛金』ではなく、『未収金』を使う点である。
備品の売却は、通常の商品売買取引ではないので、
『未収金』勘定を使うのである。
また、備品は、自ら使用することを目的とした固定資産である。
よって、その売却益は、『固定資産売却益』勘定を用いる。
それから、解答用紙を見てみると、振替伝票の借方に150,000円が印字されてるので、
これは、①いったん、すべて掛取引とみなして記入する方法だなと、あたりをつける。
そうすると、上記の仕訳は、次のように変形して各伝票に記入されることになる。
*** 振替伝票 ******************************
未収金 150,000 / 備品 100,000
固定資産売却益 50,000
*****************************************
*** 入金伝票 ******************************
現金 60,000 / 未収金 60,000
*****************************************
(2)も同様に、まず普通の仕訳をしてみると、
売上 70,000 / 現金 10,000
売掛金 60,000
そして、解答用紙を見てみると、振替伝票に60,000円が印字されてるので、
これは、②単純に分解して記入する方法だなと、あたりをつける。
そうすると、上記の仕訳は、次のように変形して各伝票に記入されることになる。
*** 出金伝票 ****************************
売上 10,000 / 現金 10,000
***************************************
*** 振替伝票 ****************************
売上 60,000 / 売掛金 60,000
***************************************
以上である。
合格するための過去問題集 日商簿記3級―’10年2月・6月検定対策 (よくわかる簿記シリーズ)
- 作者: TAC簿記検定講座
- 出版社/メーカー: TAC出版
- 発売日: 2009/12
- メディア: 単行本